仕事帰りに友人と飲みに行く約束をして待っていた時、「○○君のお父さん?」という声に振り向くと、どこかで見覚えのある女性がいた。
確かに息子の名前は言われた通り。
だけどこの女性が誰なのか全く思い出せない。
こんな若い子の知り合いは・・・と瞬時に頭を働かせたが、やっぱり思い出せなかった。
「あぁぁ~・・・」という困惑気味な返事で悟ったのか、相手から身分を明かしてくれた。
なんと息子が1年2年とお世話になった担任の先生だったんです。
失礼な話ですが、全く気が付かなかった。
確かこの江口先生は学校を寿退社で辞めたはず。
会話をしているうちに少しずつ思い出しながら喋った。
「ご結婚されたんですよねぇ」
「そーなんですよ、だから今は専業主婦なんです」
「ご主人と待ち合わせですか?」
「違いますよぉー主人は出張中なので友達と約束してるんです」
「あぁ~そうですか、たまにはハメを外さないと息苦しいですからね」
「ですねぇ~結婚してよく分かりました」
社交辞令っぽい会話をしていると、そこに江口先生の友人がやってきた。
どこにでもいるようなごく一般的な容姿のOLさん風。
挨拶をすると江口先生が息子の話をし出し、懐かしくてぇ~とハイテンションで喋ってた。
そんな先生に気を使ったのか、友達の方が「食事ならご一緒しませんか」と言ってきた。
それは猛烈に嫌だ。
仕事で疲れてるのに、ここでも気を使うのなんて絶対に嫌だ。
「私も友達を待っているので・・・」
友人をダシにして断ろうとした矢先にその友達がやってきた。
簡単に事情を話すと、突然「じゃご一緒しましょうか」とか言いやがる。
あっ!やっちまった!と思った。
この友達ってのは大の女好きで、暇さえあれば女のケツを追いかけ回してる男。
そんな男が目の前に誘って欲しいと言ってる女を見逃すわけが無い。
来る前に断っておくべきだったと後悔したが、仕方が無く食事をするハメになった。
元気な友達がアレコレと提案し、もつ鍋でも行きますか!と決まる。
「精力つけなきゃねぇ~w」という友達のジャブに「そうですねー!w」と嫌な顔せずむしろ楽しそうな女2人組。
歩きながら喋っていると、女2人組は既婚者だと分かった。
まだ子供はいないが2人とも高校時代からの友人らしい。
江口先生は結婚して3年目、友達の方はまだ2年目らしい。
喋りは友達に任せておいて、酒を飲みながらモツ鍋をつついた。
女2人は久し振りの外食のようで、それはもう楽しそうに酒を飲みまくってた。
友達が飲ませ上手って事もあるだろうが、かなりのハイペースで飲んでた。
だから鍋を食べ終わる頃には女2人はイイ感じに酔っ払ってた。
このままお別れしたい気持ちだった俺に、友達が「頼む!」とメールを送ってきた。
友達の方をちょっと狙いたいという。
それに付き合う形で2軒目へ突入。
するとここで思い掛けない話に発展した。
「初めて見た時からカッコイイなぁ~って思ってたんですよぉw」
江口先生は酔ってるのか勢いなのかで、俺へそんな事を言い始めた。
「独身だったら絶対仲良くなろうと頑張ってたと思う」
ヤケに肉食だなと苦笑いするしかない。
そんな先生に男友達が奪っちゃえば?wなどとケシ掛けやがる。
「えぇぇー!奪って下さいよぉ~w」とイケイケな先生。
こんな状態だったから、男友達の下ネタにもグイグイきてた。
先生は結婚3年目のくせにほぼセックスレス。
1年目の後半からレス気味になり、今では数ヶ月に1回あるか無いかだと言う。
そりゃ可哀想だなと思いきや、先生の友達は2年目にして完璧なセックスレスだとか。
結婚前から回数は少なくて、淡白な男だと分かった上での結婚。
一緒に暮らせば・・・と思っていたら、吃驚するぐらい簡単にセックスレスへ。
そこで男友達が一言。
「男なんて単純だから舐めちゃうえば始まるでしょ」
すると女2人は一斉に猛反発w
「舐めたらイクまでさせられる」
「自分勝手に気持ち良くなって終わりになる」
「フニャったままだと泣きたくなる」
「舐めようとして断られた時のショックは計り知れない」
というような愚痴をボロボロ吐き出してた。
ここはセックスレス相談所かよって思うぐらい、しばらくそんな相談が続いた。
もちろん男友達が中心になっての相談会。
俺は相槌を打ったりするぐらいで、ほとんど会話には参加してなかった。
「コイツにはそういうの理解できないんだよ、な?」
いきなり男友達にそう言われて我に返った。
「なにが?」
「だってコイツは未だに奥さんと最低週1でしてるんだもんな!」
「まぁ~な、そりゃ~普通はするだろw」
「えぇぇー!やだぁー!羨ましぃーーっ!!」
女2人が一斉にデカい声で揃って言うから周りも吃驚です。
コメント